コラム

炭素資源国際教育研究センター発足に当たって

九州大学 炭素資源国際教育研究センター 特任教授
持田 勲
サブプライムローンの破綻を皮切りに、アメリカ発の信用バブルが破裂し、民間信用の収縮、資金流通の停止、消費の急速な減退、雇用収縮の連鎖が始まり、世界経済状況は低下の一途である。輸出に大きく依存していた日本経済も、先進国中最悪のマイナス成長に陥っている。世界の諸国が大幅な財政出動、信用保証により、消費の拡大による景気回復を目指しているが、未だ経済が底を打った実感がなく、不況脱出に顕著な効果も認められない。それでも、将来投資の前倒しによる景気刺激が各国の方針になっている。2010年の年末、欧米日の先進国は依然、経済状況が芳しくないが、新興国は既に強い成長域に入っている。先進国のなかで日欧の落ちこみが依然続いている。 詳しく見る»



 

CO2排出削減に関して思うこと

新日本製鐵(株)
松宮 徹

COP3の京都議定書批准国は2010年目標を満たすべくCO2排出削減に鋭意励んでも目標値に満たない部分は排出権取引で賄う、所謂Cap and Tradeが提唱されている。一方、京都議定書で排出量削減に参画している国の割合が少なく(鉄鋼生産量では全世界の40%しか占めていない)、最大のCO2排出国である米国が加わっていない。また、参画国間でも、それぞれCapの値の厳しさが異なり、Capの緩い国からの排出は許され、Capの厳しいCO2排出削減先進国は、CO2の排出量が極めて少ないにも拘わらず、排出権を買わなければならないという矛盾点を含んでいることは御存知の通りである。これに対して、 詳しく見る»



 

Engineering for Energy & Environment

日揮(株)
猪俣 誠

第2次石油ショックの昭和51年にエンジニアリング会社の日揮に入社した。当時は、光化学スモッグのような大気汚染が深刻な社会問題になっており、配属された研究所では排ガス中のNOxをアンモニアで還元する脱硝技術の開発に従事することになった。開発は既に工業化の段階に進んでおり、新入社員の私はコークス炉ガスの脱硝パイロット装置の運転のために新日鐵(株)東海製鐵所に通うことになった。石炭をコークス炉に投入し、 詳しく見る»



 

エネルギー安定供給と炭素資源利用のゆくえ

元 出光興産(株)
山田 猛雄

  石炭との最初の出会いは、入社10年を経た1978年4月のことであった。エチレンプラント・芳香族(BTX)プラントの建設・運転やトラブルシュートを経験し、一人前の石油化学プロセスエンジニアとして自信を持ち始めた頃のことである。突然の工場長との面談で、「石炭液化の技術開発で、アメリカに転勤の話があるが、どうだ、やるか」と聞かれ、二つ返事で承諾したのが始まりであった。 詳しく見る»



 

新しい炭素資源の知の拠点として

(財)新産業創造研究機構
大隈 修
  新炭素資源国際教育センターは、「石炭エコイノベーション」を実現するための研究と人材の育成を目指している。歴史的に石炭等重質炭素資源とその利用に関する膨大な知の集積がある九州大学に炭素センターが設立されることは、同分野の研究者・技術者が減少し、蓄積された技術の継承が懸念される現在、極めて時宜を得たものである。 詳しく見る»



 

石炭技術の開発と人材育成

(財)石炭エネルギーセンター
牧野 啓二
  現在、九州大学では石炭等の中核人材を育成するためのプログラム開発が19年度から3年計画で進められている。私は現在勤務しているJCOALに移る前に、重工業会社にて大型ボイラの設計やクリーンコールテクノロジー、CCS等の研究開発にちょうど40年間携わり、成功やら大失敗やら多くの経験をしてきた。その関係から、この事業に3人のアドバイサーの1人として関わらせていただくことになったものと思っているが、これは私にとってすばらしいことであり、プログラム全体を見る機会をいただいたことに大変感謝している。このような背景から、本事業が大きく発展することを願い、膨らむ期待を述べさせていただく。 詳しく見る»